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 先日の第7支部新人大会では、夏の選手権大会に続き支部大会最終戦で、選手・スタッフのみならず、保護者の方々、応援メンバー含め大きな円陣に参加いただいた。木曽中サッカー部では円陣を組む際、左胸に右手を当てて、左手で隣の人の肩に手をかける。左胸についているチームのエンブレムに誇りを持ち、仲間と共に戦う意識を持ち、試合に向けて気合を入れる。もちろん円陣を組んだからと言って良いプレーができるとは限らない。ましてや試合に勝てるとも限らない。けれどもチームの力はこのような場所からも大きく生まれている。

 応援の力については前回の記事「観戦のススメ」で掲載した。まわりの声援や声掛け一つでプレーを大きく左右するそんな力がある。もちろんメインはまわりの声掛けではなく、選手のプレー。それでも100の力が101になった方が良い。現役選手はこのような応援・声援のありがたみを実感しよう。今となっては公式戦で大勢の人たちが駆けつけてくれるのが当たり前のような印象すらあるかもしれないが、これは大変恵まれていること。

 最近の試合で言えば、日南町田地区の準決勝・決勝の勝利の大きな要因のひとつは声援とピッチの一体感であったと言える。もちろん君たちが練習や試合、当然ピッチの外で精一杯取り組んでいるからこそ多くの応援をしてもらえる。いい加減な選手や生徒を応援しようとは誰も思わないからね。「何事も全力で」取り組むことの大切はそのような面にも深く関係している。

 さて、チームの力はプレーと応援に限った話ではない。一生懸命プレーすれば多くの人が応援してくれるとあるが、応援の仕方は様々。例えば木曽中サッカー部には多くのスタッフがかかわっている。君たちのために一生懸命指導してくれることも応援の一つ。安定して質の高い練習ができる環境があるのもチームの力の一つ。

 チーム全体の底上げという話も良く出る。今回は大会中に故障者が出てしまった。また試合が連日続くことで、コンディションの変化もある。相手のチームのスタイルに合わせて場合によっては戦い方を変える必要もある。スターティングメンバーをチーム内で争い、ベンチ入りを競い、ユニフォームを貰うためにチーム内で切磋琢磨する。このようなチーム内の競争もチームの力の一つ。
何より、日々の練習での対戦相手はチームメイト。チーム全体が成長しなければ、トレーニングの質が上がるはずもない。3年前は部員も少なかったし、私も今よりもっと体が動いたのでいくらでも相手が出来たが、部員が増え、恥ずかしながらこちらの体が衰えてくると、なかなかそうもいかない。OBをはじめ、コーチ陣の力が必要です。(よろしく)
 まぁ、まだまだ中学生には負けないけど(笑)

 監督の立場で言わせてもらえば、選手がチーム内でしっかり競争し、自分たちで高め合い、保護者の方々が声援をたくさん送ってくれ、コーチ陣からは的確に選手個々にアドバイスが入り、試合当日、チーム戦術指示に集中できる。素晴らしいチームの力だ。

 新人戦を終えて改めて思うことは、多岐にわたるチームの力は確実に向上してきているということ。そして危惧しているのは、それに安心してしまわないかということ。
 先に述べた準決勝・決勝は勝利こそしたものの、ゲームを優位に進められたかと聞かれれば…「?」が頭に浮かぶはず。選手はとても頑張った。とても良く成長した。誇りに思う。けれども満足してはいけない。慢心とはこのような場所から生まれるし、常勝チームを作ることの難しさはここにある。

 私は今回の結果にも、サッカーの質にも、選手個々の意識にも、自分自身の指導にもまだまだ満足していない。まだ成長したいし、させたいし、上を目指したい。もちろんそれはサッカーに限らない。

 チームの力とは、チームに関わる全ての人の様々な思いや力。
 そのような中で、最も大事なのは・・・考えなくともわかるよね。


監督


観戦のススメ

2014年09月27日
同じプレーをしたとしても、「歓声」が湧くこともあれば、「ため息」に変わることもある。

「何事も経験」とはよく言うものだが、チームとして様々な経験を積んできて、今の木曽中の強みのひとつは「経験」であると感じる。

攻め続けて決めきれず負けた試合、2点差で勝っていて逆転された試合、ひとつのミスでリズムが崩れ、その大会自体を棒に振ってしまった試合。苦い経験もたくさんある。

もちろん嬉しい経験もたくさんある。

さて、そのような経験値として特筆すべきことのひとつに、冒頭で書いた「同じプレーをしたとしても・・・」がある。


例えば、明らかに格上であるチームと決勝戦を戦っていたら、シュートを1本打てただけで…仮にそれが苦し紛れに打った入る見込みのないシュートであったとしても、多くの人は「ナイスシュート」と声をかけてくれ、またチームの雰囲気も盛り上がる。

逆に、明らかに格下と思えるチームで、同様のことが起きたとしたら「ナイスシュート」と、今の木曽中は声かけをするだろう。けれども応援メンバーや選手含め、心のどこかでは「ナイスシュート」ではなく、「今の決めろよ」「もっとほかに選択肢ないか?」とそんな気持ちになる。

チーム全体が油断している時、このようなことが起こる。

サッカーは何が起こるかわからないスポーツ。選手はもちろんベンチも応援も油断などは絶対してはいけない。
仮に、上のような状況があったとしても、ミスには励ましの声をかけるべきだし、「もっと良いプレー」をと求めるのではなく、ひとつひとつのプレーに「ナイスプレー」という気持ちでプラスの声かけをしていかなければならない。


指導者としては、もちろん内容も求めていきたい。だから盛り上げるコーチングも重要だが、必要であればそれ以上に指示を出していきたいし、喝も入れていきたい。それが仕事だしね。

木曽中は今、部員数が多く、ベンチからの声もたくさんある。保護者もたくさん来て応援してくれている。当然プラスの声かけは自然と多くある。チームとしてはとても恵まれて嬉しいこと。

予選リーグだとしても、カップ戦だとしても手を抜いていい試合など1試合もない。すべて全力で向上心を持って取り組まなければならない。そういう雰囲気が自然と出来ている。

私自身も【基本的には】公式戦では「プラスの声かけ」を中心にするように変わってきたと思う。私もたくさん経験したからね。
あくまで基本的には・・・。


もし、私がプラスの声かけが出来ない状況だったり、展開だったりしたら・・・
まぁ、今の木曽中なら大丈夫でしょう。よろしくお願いします。


監督

『嬉しい』こと

2014年09月17日
先日の高円宮杯U15東京都大会での勝利はとても『嬉しい』勝利だった。きっと相手チームは負けることなんてほとんど想定していなかっただろうし、もっとボールを持ち続けるつもりでいただろうし、木曽中にボールを持たせるつもりも無かっただろうから、余計に『嬉しい』限り。中体連のチームとして、公立中学校の部活動として「やってやる」という気持ちが表れていた試合だった。

さて、これまでもたくさんの試合において勝利を収めたとき、タイトルを取ったとき、皆で喜んできた。チームの勝利は監督として『嬉しい』限りである。

でもチームの勝利でなくとも、試合でなくとも『嬉しい』ときもある。


まず他の指導者にチームを褒められたとき。試合の内容にしても、選手個々でも、チームの雰囲気でも、礼儀や態度でも。
他チームの指導者は指導すること、チームを作ることを日々実践している。私自身も含め、それはとても難しいことである。だからこそ、君たちが評価されることはとても『嬉しい』ことである。

また初めて地区で優勝したときは「すごい!」と多くの人に賞賛してもらえた。初めてブロック大会に出たときですら、予選リーグを初めて通過したときも同様。

今はどうだろう。「当たり前」と考えてもらっている状況がある。レベル・基準の高いところで期待されることはある意味大きなプレッシャーであり、選手にとって時に大きな負担となることもある。だがそれはとても『嬉しい』こと。チームとして成長している証そのものである。


そして今日『嬉しかった』のは練習。
3年生の7対7のハーフコートゲームを見ていて、とても『嬉しく』なった。


丁寧に!・強く!・足出すな!・関われ!・動け!・作れ!・首を振れ!・声!・追い越せ!・止まれ!・寄れ!離れろ!幅!失うな!ファースト!セカンドは!切り替え!体!プレーエリア!スペース!三角形!オーバー!OKの声!ハードワーク!・・・etc

今、1、2年生がよく言われる言葉。もしくはこれからたくさん言われる言葉。

3年生は耳にタコができる程言われてきた言葉だね。
もちろんそれは試合形式の練習ではなく、ショートレンジの練習を中心に、また基礎的な練習で。それがしっかりゲームの中で生きていた。
嬉しいに決まっている。指導者としてはとても嬉しいことだ。



監督

 1年前、現2年生は8月末に行われた忠生招待大会準決勝で忠生中と対戦。一進一退の攻防の末、後半終了に近づいたころ、中央のドリブル突破から、右へのスルーパスに2列目から飛び出した選手のゴールで1対0で辛勝。相手FWのスピードとテクニックをなんとか抑え、無失点での奮闘は記憶に新しい試合だ。

 1年後の先日、同じ対戦カードの結果は5対1。全体的にボールを支配し、コンパクトで丁寧な守備で優位に試合を進めた快勝だった。練習・試合と1年間頑張ってきた成果が現れていたと思う。

 ところで、試合に勝利すると反省が疎かになりがちです。前半5分~10分の約5分間かなり押し込まれたのは覚えているだろうか。
 相手サイドからのCKをフリーの選手にヘディングで合わせられ、ゴールからは外れたものの冷やりとしたシーンもあった。

 ・・・もし、あのシュートが入っていたら・・・まったく違う試合展開になっていたはず。失点に焦り、冷静さを失い、場合によってはコーチングが減り、動きが後手後手になる。縦に急ぎ、ボールの失い方が悪くなり、カウンターをくらい・・・

 サッカーは流れのあるスポーツ。野球のように攻守の切り替えが明確ではなく、バレーやテニスのようにネットがない分、攻め・守りは紙一重。一瞬の気の緩みでピンチを招き、思わぬプレーがチャンスにもなる。

 3年生は先日のBranco八王子U15とのゲームを思い返せるだろうか。
 
 2年前、現3年生がまだ1年生のころ、U15同士で試合をやったときは30分を3本やってトータル0-11の完敗。

 さて今回は、前半の相手の幅を使った組み立てになかなか対応できず、セットプレーを含む3失点。3失点の時間は35分中の残り10分間。攻めあぐねていた相手に一気に流れを持ってかれた。
 
 後半は守備面でしっかりと戦術的な改善をし、よく対応していた。相手DFのミスを誘い、まず1点。逆にあの1プレーで相手の流れが一気に崩れた。余裕のあった相手DFラインに焦りが見え、前線とのタイミングがずれる。自然と木曽中のインターセプトが増え、攻撃に転じようとしていた相手選手の距離感がおかしくなる。結果、インターセプトから、おもしろいように木曽中の中盤でボールが回り、サイドへの展開が増える。終わってみると後半は3対0。スコア以上に、相手のやりたいことを封じ込めることができたのでは?チームとしての成長を感じることができ、嬉しい限り。

 サッカーは流れのあるスポーツ。だからこそ、一時たりとも気の緩みは許されない。
 
 いい試合をするには、いいアップが必要。いいアップをするにはいい練習を普段からしていないとできない。何度も言うが・・・とにかく常にしっかりやっていないとできないよ。
 
 再登校とかしている場合じゃありません。
 
監督

サッカーノート

2014年08月28日
サッカーノートを毎回、書きなさい。とよく伝えます。

本来はもっと丁寧に内容を濃く書いて欲しい。

・新しく取り組んだ練習メニューであれば図入りで書く。
・練習のやり方や注意点、自分や、チームメイトができてなかったこと。
・コーチングされたこと
・自分で感じたこと

など・・・。書くことはたくさんある。


今、私の手元に1冊のサッカーノートがある。私の中学2年生のころのものである。参考までに一部だけ掲載する。図は掲載できないので文字だけで申し訳ないが。



以下>>>

4ゴールサッカー
(図)
〔5対5+フリーマン2〕
・フリーマンはサイドライン
・2タッチ以内
(図)

☆速くて強いパスを出して、相手のスライドが追いつかないようにする!→○○がトラップが下手だから、強いパス出せない。けど□□君(※コーチ)には強ければいいもんじゃない的なこととか言われた。

☆バックパスから、逆サイド入れると、結局相手が寄せてくるから、(図)またバックパスしてとられることが多い。くさび(※木曽中ではギャップへの縦パス)に当ててから落として逆サイドに入れたい。そしたら相手が一回引き付けられて内側に入る。で、そこでターンすればスイーパーのツネも逆に行く。けど、FWが受けにこない。裏ばかり狙うから結局スルーパスだけになる。1年とやるのはキツイ。自分のためでと思ってやるしかない。

☆サイドのフリーマンに当ててワンツーばかり狙っても意味がない。自分的には××(※当時代表でトップ下をやっていた選手)のように個人技でターンを使えるから使う。(図)

もっと基礎をしっかりして、みんな動かないと、この練習をやってもあまり意味がないと感じた。ただ前にやった普通の4ゴールよりはパスがつながったから良かった。けど、フリーマンがいるからパスがつながって当たり前だし、ゴールが2つあるから攻めやすい。自分的には普通のミニゲームの方がおもしろいし、むしろ同じか少ない人数でやらないと守りが弱い感じがして、ぶっちゃけあまりみんなパスしてもとられるからフリーマンの意味がない。まあ自分としてはトラップミスがゼロだったし、全員より動いていたから鍛えられたと思う。

<<<以上




改めて読み返すと、とても傲慢であり、また恥ずかしく、そして字が余りに汚く、ページが進むと「心の闇」のようなものも書かれているのでまして見せられないが・・・。


さて、指導していて自分で言うのはおこがましいが、私としては、君たちがしっかりわかるように、そしてある程度は反復してトレーニングできるように練習できていると思っている。(まぁ時にあまりに上手くいかずにイライラすることもあるけど(笑))だから本当に集中して練習に取り組めばサッカーノートに書くことってかなりあるはずだし、そこから考えることってたくさんあるはず。


けど、サッカーだけに時間をかけるわけにもいかないからと多少妥協して、内容がときに薄くても良いとしている。

でも夏休み中くらいは時間あるから、サッカーノートしっかり書かせたいのだけれど、残念ながら現2年生からはサッカーノートの書き方を「たとえば」という形でミーティングなどで教えてあげる機会がないまま今を迎えてしまっている。(後日時間を作ろうと思っている)

そして、新学期に入り、なかなかそこまで時間がなくとも、毎日少しでもいいから書きなさい。と言っている。

それは考えるチャンスになるから。
きれいに書けなくてもいいから、書く。
書くということは何かしら考える、そして練習を振り返る。
そのくらいの時間はあるでしょ?

ただグラウンドで当たり前のように練習やって、試合やって家に帰って寝たって、上手くならない。この年代はしっかり考えないと。

めんどくさいと思うのは心が弱い証拠。サッカーノートを書く時間が楽しくなってきたら、それは本当に練習に真剣に取り組めている証拠。

長くなってしまったが、そのくらいやって欲しいんだよね。
2年生・1年生、上手くなりたいのならば!

1回の練習でのコーチングや指導の内容を大切に!
そして自分の心で自分と向き合う時間を大切に!

自然と集中力や思考力も身につくはず!


監督

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